A.ヴァレンティオン2026
今年も、愛を伝える季節がやってきた。
グリダニアではヴァレンティオンが開催され、アリスはヘリオを連れてヴァレンティオンを楽しんでいた。
途中、義姉であるガウラと、そのパートナーのヴァルと合流し、暴走する魔法人形を掻い潜りながらケーキ作りをした。
その後、今回の報酬の衣装を貰って各々帰宅をした。
早速、新衣装に着替える。
着替え終えて互いの姿を見た2人は、軽く驚いた表情になった。
「なんか……」
「若く見えるな…」
「あ、ヘリオもそう思う?」
「あんたもか」
2人同じ感想を持ったことに、同時に小さく吹き出した。
「なんかさ、10代後半って感じするよな」
「たしかに、20代ではないよな」
着るもので年齢が違って見える事が面白くて、小さく笑い合う。
そして、今日の出来事をお茶をしながら語り合う。
「そうだ!ヘリオ、ハッピーヴァレンティオン!」
そう言って、箱を手渡す。
毎年恒例、手作りのバブルチョコだ。
「ありがとう。それにしても、これ作るようになってから、だいぶ上達したな」
「まぁね!初めての時は形が歪だったもんなぁ」
思い出して、2人で笑う。
「アリス。俺からもハッピーヴァレンティオン」
「えっ?!」
ヘリオから手渡されたチョコの包みを見ながら、次第と顔がニヤけるアリス。
「えへへ~♡ありがと!」
そう言って、ヘリオに抱きつく。
「ヘリオ、大好き♡」
アリスの言葉に、ヘリオはいつものように彼の頭に手を伸ばしたが、ふと手を止めた。
今日はヴァレンティオンだ。
こんな時ぐらいは、恥ずかしくても言葉で返すべきなのでは無いだろうかと言う考えが頭を過ぎった。
いつまで経っても頭をポンポンされない事を不思議に思ったアリスが体を離す。
「ヘリオ?」
「………お……」
「お?」
俯いているヘリオの表情は見えない。
アリスが首を傾げていると、絞り出すようにヘリオ言った。
「……俺もだ……」
その言葉にアリスは驚いた。
まさか、言葉で返ってくるとは思わなかったのだ。
「ヘリオ」
「な、なんだ……」
名前を呼ばれて少し顔を上げたヘリオの顔は、恥ずかしさで顔に赤みがさしている。
そして、アリスの顔は今まで見たことが無いぐらいに幸せいっぱいの笑みを浮かべていた。
「俺、今、すっごい幸せ♡」
「そ、そうか」
アリスの表情と言葉に、ヴァレンティオンの時は、言葉で返すのも悪くないと思ったのだった。
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