V.ちょっとした手土産


穏やかな日差しが差し込むラベンダーベッド。
ガンゴッシュから帰宅したガウラは、自宅の敷地に足を踏み入れたが、ふと足を止めた。

「ヴァルー!いるんだろー!」

突然の呼び出しに、何事かと姿を表すヴァル。

「どうした?」

尋ねるとガウラは手招きをし、それに素直に従うヴァル。
すると、ガウラは「ほれ」とヴァルの髪に何かを着けた。

「うん!やっぱり、お前に似合ってるな!」
「?」

なんだと手に取ってみると、それは淡いブルーのリリーオーナメントだった。
何故、それを着けられたか分からず、目を見開いたまま固まっているヴァル。
それを見て満足気なガウラ。

「なんで、これをあたいに?」

状況が理解出来ず、やっとの思いで言葉を発するヴァル。

「ボズヤの戦利品さ。私は既に白いヤツを持ってるし、青ならお前に似合うんじゃないかなと思ってね」
「…理解した」

ガウラの説明にじっとリリーオーナメントを見つめるヴァル。

「普段使いしないってなら、裏稼業で着飾る時に使っても良いし、まぁ、好きに使ってくれ」
「承知した。有難く使わせて貰う」

ヴァルはそう答えて、リリーオーナメントを髪に着け直した。 
それを見て、ガウラは満足そうに微笑み、ヴァルは少し照れくさそうに笑っていた。




とある冒険者の手記

FF14、二次創作小説 BL、NL、GL要素有 無断転載禁止

0コメント

  • 1000 / 1000